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社員のつぶやき

カビ類の繁殖に関わる虫

2023-08-16
カテゴリ:その他
今夏は蒸し暑い日が続いており、屋内においても高温多湿の環境となりやすく、
結露などの影響でカビ類の繁殖の危険性が高い状況であることが考えられます。
そのような状況の中、定期で実施している昆虫類のモニタリング調査において、
対象場所によっては著しい数のチャタテムシ類の捕獲が見られました。
温度・湿度の上昇、結露、カビ類の繁殖などが生息・発生に大きく関わる
チャタテムシ類について、主に捕獲された2種を以下に記します。
モニタリング用粘着トラップに捕獲されたカジリムシ目のコナチャタテ科。
実体顕微鏡から見たコナチャタテ科。
体長は0.8~1.0mm内外。体色は淡褐色ないし灰褐色。多様な乾燥動植物質などより発生し、これらの表面に発生するカビを主として食していますが、穀粉や細粉状の食品の破片なども食します。写真の個体は穀粉や調味料を多用する場所で捕獲されたものです。
モニタリング用リボントラップ(捕虫器)に捕獲されたカジリムシ目のヒメチャタテ科。
実体顕微鏡から見たヒメチャタテ科。
体長は1.5~2.0mm内外。体色は、頭胸部は暗褐色ないし黒褐色、腹部は黄白色。通常は野外で自由生活していますが、秋季に大群をなして屋内に侵入することがあります。屋内ではカビの生えた各種食品、壁紙などでしばしば大発生することがあります。写真の個体群は室内の空調に除湿機能が無く、多量の結露が生じるような場所で捕獲されたものです。
これまでの内容とは全く関係ありませんが、写真はアシナガバエ科で、同定作業中にLED照明に反射してきらきらと目立っていたので撮影してみました。
近日の各種トラップのモニタリング結果より、捕虫の占有率が高い水系由来の
ユスリカ科、植物由来のタマバエ科、緑地由来のクロバネキノコバエ科など、
飛翔性昆虫類の捕虫数は一時的に前月より落ち着いている状況が見られました。
しかしながら、食菌性昆虫(主にチャタテムシ類やヒメマキムシ科など)を中心に、
屋内で生息・発生の危険性が高い内部発生虫の捕虫比率に増加の傾向が見られ、
気温や湿度の高さから建物内において主な発生源となるカビ類の繁殖が
示唆されているものであると考えられます。
一般家庭においても高気密住宅が多くなっており、エアコンの多用で
内気と外気の温度差により結露が生じ、カビ類の繁殖や食菌性昆虫等の発生の
危険性が高くなっていると考えられます。
衛生的な環境や健康な体を守るため、
適度な除湿や換気、掃除を実施していくことが大切です。
(T.S)
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